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FGTSを岩塩下へ=油田開発へ引き出し許可

ニッケイ新聞 2008年9月23日付け

 ルーラ大統領は二十日、ペトロブラスが岩塩下油田を開発するための資金調達で、労働者がFGTS(勤務年限保障基金)を同油田開発の投資目的に引き出すことを許可と二十一日付けフォーリャ紙が報じた。
 ペトロブラス株既得の労働者も、岩塩下油田に再投資ができる。同株は二〇〇〇年から十七日までに七六六・八%の利回りがあった。FGTSに寝かせておくより、七四二・五%も有利だ。
 政府はペトロブラスの配当を従来よりも、岩塩下発掘後により魅力のある配当を行うよう配慮している。FGTSに関する法改正も行う。石油試掘の管理基準も改正されることで、投資家から新たに注目されそうだ。
 ペトロブラスは、官民合資企業であるため小株主の株取得が政府の希望であった。岩塩下油田の発見でFGTS資金を引き出しながら、小株主を育てる考えだ。
 労働者のペトロブラス株購入は二〇〇〇年、FHC前政権時代にも一度行い、三十一万人の労働者がFGTS資金を使って株を購入した。この資金は、岩塩下油田の発見に貢献している。当時の投資額は、十六億レアル。それが、二十八億レアルに値上がりした。
 二〇〇〇年八月、FGTSの五〇%まで引き出しが許可された。当時一千レアルをペトロブラスへ投資した人は現在、八千六百六十八レアルの額面となっている。もしも、ポウパンサ(貯蓄投資)に預けていたなら、一千九百六十三レアルに過ぎない。