ニッケイ新聞 2008年9月23日付け
二十日エスタード紙が、ヴォトランチン製紙(VCP)とアラクルス・セルロースの合併で、ブラジルはセルロース生産で世界三位となることと、製紙多国籍企業のブラジルへの関心の高まりを報じた。北半球を地盤としていた多国籍企業が、ブラジルへ拠点を移してきているのだ。
製紙業界の雄、スエーデン・フィンランド系のストラ・エンサやポルトガル系ポルトセル、中国のアジア・パルプなど。欧米やカナダは、バイオマス需要でパルプが割高となり経営難に追い込まれている。その点、ブラジルのユーカリは、成長が早く、生産コストも廉価、面積当りの生産性も高い。さらに、世界的需要に応える余裕がある。
特に世界トップのエンサは欧州四工場を閉鎖。主力工場を中国と南米に移し、二〇〇五年に南リオ・グランデ州で一万三千ヘクタールの植林も実施。さらに南バイア州で植林を倍増する計画。