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等身大のブラジル展=「クリエイティブ・アートセッション」川崎で開幕=ブラジル作家17人が参加

ニッケイ新聞 2008年9月18日付け

 【東京発】日伯交流年を記念し、ブラジル芸術の『現在』を紹介するイベント「クリエイティブ・アートセッション」が川崎市市民ミュージアムで十三日から十月十三日まで開かれている。ジャパンブラジルアートセンター(JBAC、三梨伸代表)主催。開催期間中は展示のほか、フェスタや関連映画の上演など、様々な視点からのブラジルを紹介する。
 十三日にあったオープニングは、招待客約百二十人で賑わい、同ミュージアム志賀健二郎館長のあいさつに続き、三梨代表が「在日ブラジル人が東京より多い神奈川県の中心都市であり、東京と横浜の中間に位置する川崎市で、移民百周年の節目にブラジルの文化・美術を紹介できる意義は大きい」と強調した。
 また本展にあわせて来日したブラジル人作家十人のひとりひとりが招待客を前に自己紹介、来日できた喜びや自分の作品について語った。
 美術ジャーナリストの名古屋覚氏は、「等身大のブラジル美術展が日本で行われるのはこれが初めてではないか。十人のアーティストが来日したのは〃事件〃といっていい」と話した。
 続いて、館内のレストランで行われたパーティーでは、ブラジル音楽が響く中、リングイッサやコシーニャ、ボリーニョ・デ・バカリャウなどのブラジル料理と和食を混合したものがふるまわれ、カイピリーニャ、ガラナ、ブラジルのフルーツジュース、ワイン等を手にした参加者らは歓談を楽しんだ。
 作品展示のほか、美術ジャーナリストが選んだデザイン製品やファッションを通して生活文化の多彩な表情を伝えるコーナーも設置される。
 今年百歳を超えた建築界の巨匠オスカー・ニーマイヤーや、九十四歳ながらもブラジル美術界を牽引する日本人作家大竹富江さんの作品も楽しめる。
 九月二十日には、ミュージアム前広場でブラジル料理の屋台やパフォーマンスが行われるブラジルフェスタ、同二十三、二十七、二十八日は関連企画としてブラジル関連映画の上映が行われるほか、貴重なダンス映像などの作品も上映される。
 出品作家は、アドリアーネ・ガリナリ、アルバノ・アフォンソ、岡本アヤオ、カイト、クリス・ビエッヘンバッハ、フェルナンド・カルドーゾ、フェリッペ・バルボーザ、工藤ジェームス、仁居樹美、リア・シャイア、マルタ・ネヴェス、マズー、モニカ・フビーニョ、沖中ロベルト、ホザーナ・リカウデ、サンドラ・シント、シジニー・フィロクレオン。
 同イベントに関する詳細は、サイト(http://jbartc.com/)まで。