ニッケイ新聞 2008年9月12日付け
百周年記念事業として日本公園の建設を進め、六月に皇太子さまが訪問されたパラナ州マリンガ市からこのほど、富居クリスチーナ・プロジェクトマネージャーと、ボランティアのマルコス・ゴイスさんが来社し、公園建設事業の進行状況を報告した。
マリンガの日本公園は、同市南西にある約十万平米の土地に建設している。約五万平米の日本庭園(池、茶室、東屋)に加えて、体育館や文化センターなどを建てる。同時に、公園に隣接する三万平米の土地に植林するプロジェクトも進めている。
富居マネージャーによれば、ブラジル南部柔道優秀センターとして、スポーツ省から認定を得ている総合体育館は、現在、ほぼできあがった。今年十一月ごろに落成式が行われる。
また、同市と姉妹都市提携を結ぶ兵庫県・加古川市の名前をとった日本庭園内の「加古の庭」は、JICAの支援のもと、加古川市から造園専門家を招いて工事を進めたこともあり、すでに完成した。
レストランや文化センターの建設は、第二期工事として、来年五月ごろをめどに始めるという。
このほか、公園の運営および維持管理のため、地元住人らが庭園の管理の仕方を学んでいる。庭園完成後、ボランティアとして活躍してもらう予定。また、近隣の貧困家庭の人たちに、公園内での仕事の場を提供する考えもすすめている。
富居マネージャーによれば、建設工事は雨に泣かされたこともあり遅れ気味。事業の進行状況は六五%ほどという。
富居マネージャーとママルコスさんは、同事業のために協力している関係団体や個人に対し、重ねて謝辞を述べた。