ニッケイ新聞 2008年9月6日付け
サンパウロ州アチバイア市、オルトランジア協会(平中信行会長)主催「第二十八回花と苺祭り」のイナウグラソンが、四日午後八時から同市のエドムンド・ザノニ市立公園(Av.Horacio Neto,1030)で開かれた。
スポットライトで照らされた屋外式典会場には、関係者やアチバイア文協会員、地元住民、地元メディア関係者ら約二百人が集まり、年に一度の大イベントの開幕を祝った。
式典には平中会長、ジョゼ・ロベルト・トリコリ市長、地坂勝美マリオ・アチバイア文協会長、及川セルソ強アチバイア・プロ・フロール会長、千坂平通JICAサンパウロ支所長らが出席。
平中会長はあいさつの中で、同地は一九三〇年代の日本人入植当時は主に野菜栽培が盛んだったが、コチア青年が入植した戦後は花・苺栽培が発展したと話し、「めまぐるしい発展を遂げてきた。しかしこれからは世界を相手に、グローバリゼーションの波に乗り遅れてはいけない」と宣言すると共に、市に援助と協力を求めた。
市の創立三百周年を祝うために同協会が始めた同祭。トリコリ市長は、市にもたらした日系コロニアの影響は計り知れないと熱弁。そして同祭の開催と移民百周年を祝して、平中会長らに記念品を贈呈した。
式典後、屋内花展示会場入り口前でテープカットが行われ、中を見学してまわった。今年の展示は移民百周年がテーマ。横五メートルほどの笠戸丸模型の下をくぐり会場に入ると、色鮮やかな何千何万もの花が出迎えた。
菊の着物をまとった等身大人形、苺と花で作った巨大サッカーボール、何百もの生け花など、来賓ら二百人の目を楽しませた。
工夫を凝らした展示に、「どれも綺麗」という声が聞かれ、切花で描いた横五メートルほどの日ブラジル国旗や富士山、ポン・デ・アスーカルをあしらった作品や、日本とブラジル地図を描いた作品は、特に人々の興味を引いていた。
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「第二十八回花と苺祭り」=開催日は五、六、七、十二、十三、十四、十九、二十、二十一日午前九時から午後六時。土・日の入場料は十六レアル。(六十歳以上と学生証提示で八レ)平日は七レ。前売りは十レ。
前売り券はインターネットのみの販売。問い合わせは、同祭り実行委員会(電話11・4412・9581/4412・5979)まで。ホームページは、www.festadasfloresdeatibaia.com.br