ニッケイ新聞 2008年9月6日付け
来伯中のゴスペル歌手、森祐理さんの公演が各地で満員御礼。先月三十一日文協での公演終了後はサインをしてもらおうと長蛇の列。多くのファンができたようだ。
その一人が記者の隣に座っていた。なんとそのご老人、「春が来た」を手話つきで歌った森さんに手まねかれ、千二百人の前で一緒に手話を披露した。撮った写真を送ってと満面の笑みで頼まれてしまった。遠くから一人で足を運んだようだ。
森さんは「歌のお姉さん」だった頃を想像させるような様子であの手この手で観客を引き込み、そのご老人も、会場の皆さんも、一緒に歌ったり手話をしたり・・・。
コロニアの人はとても素直だと他の来伯芸能人が指摘していたのを思い出した。ブラジルが多くの移民を受け入れてきたように、温かく受け入れる精神がこの百年でより培われてきたと言えるのかもしれない。 (親)