ニッケイ新聞 2008年9月3日付け
国際的な圧力がかかる中、政府は九月一日、十一省庁で構成する核開発審議会を十月に立ち上げることを決定と二日付けフォーリャ紙が報じた。
原発アングラ3の建設に続き、同委員会は核の規制管理を行うCNEN(核エネルギー委員会)によって、二〇一四年までに核燃料の自給体制を確立させる計画がある。
核開発審議会の運営は、世界的な核需要に応えて官房室が実施。CNENは、研究用の遠心分離機操作を含む核計画の施行までを行う。発電用の濃縮ウラン生産には、軍事目的はないものの同じ技術が適用される。
使用はウラン235、濃度は三・五%。ブラジルは一九九〇年、軍事目的をも含む核開発を公式に中止した。それでも国際的な圧力は続いている。二〇〇四年には、レゼンデの核工場(INB)がIAEA(国際原子力機関)の査察を受けた。
しかし、ブラジルが独自開発したINBの遠心分離機は見せないで済むよう、CNENがIAEAに交渉し認められた。
政府は二〇〇八年、核計画への予算を七千万レアルから一億五千万レアルへ倍増。さらに職員を二千七百人に増員して、予算を二億五千万レアルへ増額する考えだ。
二〇三〇年までに、アングラ以外の北東伯や南東伯で4号から8号まで原発を建設する。その他に原子力潜水艦の建造計画やウラン鉱石のガス化加工計画もある。この技術は現在、カナダで実用化されている。
ブラジルは、世界でも第六番目にウラン埋蔵量の多い国。ブラジルは、ウラン鉱山を有し開発技術もある三カ国伯米ロの一つでもある。