ニッケイ新聞 2008年8月26日付け
ミッチェル氏はトラクターの上でリモート・コントロールを使いながら、全農場の農作業と在庫管理、農産加工、機械設備を操作する。宇宙衛星から播種や施肥を操作する。現在は世界中の農業生産者が、農業の合理化に挑戦しIT技術の導入に取り組んでいる。
生産者にとってコモディティの好調は、IT農機具を揃えるチャンスであった。燃料や農薬、肥料の高騰は、コモディティの高騰を手伝った。これをハイテク農業革命の時代と同氏はいう。
同氏はハイテク農業を導入し、肥料や農薬の使用量を従来の二〇%減らし、収穫量を三〇%増量した。同氏のハイテク機器は、ナビゲーターや播種機、施肥機などを入れると三万ドルだ。
最近は、ハイテク農業を導入する農場が多い。自分の農場の作付け情況を赤外線写真や宇宙衛星写真で観察する。トラクターやコンバインは値下がりしたが、セスナは高い。そこで残された方法が、ハイテクだ。
農機具メーカーと宇宙産業合弁事業が、進んでいる。ナビゲーター企業が、精密農業の分野へ進出している。トラクターのトップ・メーカー、ジョオン・デール社は、従来型トラクターの生産中止を発表した。
現在のトラクターは「動くコンピューター」だ。農機具メーカーは、
最先端技術の新時代に入ったという。トラクターは、最善の施肥から栽培法、収穫を指示する司令塔である。生産者が勘や経験で栽培した時代は終わった。
トラクターが、赤外線写真で農作物の健康状態を診断する。作物の健康状態によって肥料や農薬の量を指示する。作物は全体が同じような状態で成長し、収穫量も予測が可能になった。