ニッケイ新聞 2008年8月22日付け
日本語に苦労している在日ブラジル人子弟のために、東京外国語大学多言語・多文化教育研究センターでは、三井物産の支援によって「在日ブラジル人児童むけ教材開発プロジェクト『プロジェクト・トゥカーノ』」を行っている。
同プロジェクトの案内のために同センター長の北脇保之教授が本紙を訪れた。北脇教授は一九九九年から二期八年間静岡県浜松市長を務めた経験をもち、昨年から同大学の教授に就任。
同センターでは、在日ブラジル人のほかに、在日フィリピン人対象の教材も作製している。
人が少なく教材が手に入りにくいところでも、ウェブ上で無料ダウンロードして簡単に入手できるようになっている。
第一段階は二〇〇七年四月に、第二段は今年〇八年三月にそれぞれ算数と漢字教材が同サイトにアップされている。算数教材は、算数を勉強しながら日本語が勉強できるようになっている。
北脇教授は「少しずつアクセスが増えてきている」と手応えを表し、「ブラジルからでも、どこからでもアクセスできるので、日本語の勉強のためにぜひ使用してください」と呼びかけた。
ダウンロード等は同サイト(www.tufs.ac.jp/common/mlmc/kyouzai/brazil/)まで。