ニッケイ新聞 2008年8月20日付け
二天古武道研究所(岸川ジョージ主宰)は、ブラジルの門下生を連れて、アルゼンチン、チリの同士と七月二十五日から二十八日までサンチアゴの大学二校で合同合宿をおこなった。
同合宿では、剣術の高度の技術と居合術の技を学んだほか、チリ人にとっては初めてとなる鎖鎌の練習を行ない、五十人以上の生徒が参加。責任者としてブラジルからへゼンデ・ジダルタさんが付き添った。
ジダルタさんは今年の六月に行われた古武道大会でブラジル剣術の一位になった実力者で、最高段位の所有者でもある。またアルゼンチンの生徒パラチン・バシリオさんは、同大会で古武道のチャンピオンになった。
ジダルタさんは「三国、別の国で同じ道を歩んでいるというのは、本当に感動します。ここでは、ブラジル人とかアルゼンチン人、チリ人はない。みんな同じ現代の侍」と語った。生徒のマンシオ・レナン・ケンジさん(一七歳)は「新しい国で違う文化を知ることは、自分にとってとても素晴らしい体験でした」と話した。
同研究所は、ブラジル全体では、四十カ所あり、サンパウロだけでも五カ所ある。
古武道は、十五年前に岸川氏を通じて南米に来た。十五年間で一万人が同研究所に入門した。現在では、ブラジル、アルゼンチン、チリで八百人が宮本武蔵の二天一流・剣術を習っている。