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タマンドゥア・ダンスシアター=札幌、東京で舞踏公演=楠野隆夫の精神受け継ぎ

ニッケイ新聞 2008年8月20日付け

 現代舞踊グループ「タマンドゥア・ダンスシアター・カンパニー」が日本公演(札幌、東京)するにあたり二十六日から訪日するケイ・サワオ、マルコ・シャビエルさんが十二日来社、「ブラジルで独自に発展した舞踏を日本で公演できるのは大きな喜び」と出発前に抱負を語った。
 ブラジル日本移民百周年記念事業。同カンパニーの創立者であり、日本の舞踏をブラジルに持ち込み、多くの後継者を育てた楠野隆夫さん(二〇〇一年死去)へのオメナージェンとして企画された。日本公演は〇三年に続き二回目。
 公演されるのは演出、照明、音楽構成まで楠野氏による遺作『キメラ(白昼夢)―天使が空を飛んでゆく』。
 サワオさんは、「隆夫がブラジルで作った作品を日本で公演することは大きな意義」と話し、その精神を受け継いでいるというシャビエルさんも「大きな影響を受けた。〇三年も日本にいったが、あの美しい国で公演できることは嬉しい」と語った。
 今回ブラジルから訪日するのは、二人のほか、セルジオ・プポ、リカルド・イアゼッテ、音響のヒデキ・マツカさんの五人。
 公演のほか、大野慶人氏(舞踏家)によるワークショップ、今福龍太氏(文化人類学者)の文化セミナーなども行なわれる。