ホーム | 日系社会ニュース | アチバイア花祭り華やかに大人気の展示会場や甘物売店=「将来は世界文化祭りに」
展示会場にそびえ立つ、花で作られた富士山
展示会場にそびえ立つ、花で作られた富士山

アチバイア花祭り華やかに大人気の展示会場や甘物売店=「将来は世界文化祭りに」

 アチバイア・オルトランジャ協会(吉田高男会長)主催で毎年行われる「第34回アチバイア花とイチゴ祭り」が5日より同市エドゥムンド・ザノニ市立公園にて開幕した。同祭りは1968年に第1回目が開催され、毎年平均12万人の来場者が訪れるという人気の催しだ。
 長年続いている秘訣を吉田会長に尋ねると、「生産者の誇りに支えられたから続けて来られた」と胸を張った。
 中心となる花の展示会場には、約200種1万本以上の花が趣向を凝らして飾られており、毎日20人の職人が手入れ、管理をしている。特に圧巻なのは約1200鉢の花を使って表現した富士山で、その華やかさに訪れる多くの人々が魅了されていた。
 花の管理者の一人、花城只行(はなしろただゆき)さん(60)は、同催しに30回参加しているというベテランの職人で、「来場者に楽しんで貰いたいので、毎年違うものを見せるようにしている。多くの花を間近に見せて、花の美しさ、風景の美しさを愛でてもらいたい」と語る。
 またもう一つの魅力である食のコーナーも多くの人で賑わった。特にイチゴ大福、イチゴジュース、イチゴのケーキなど評判が高く、それらのコーナーには人だかりができ、大勢の人が列を作って名物を楽しんでいた。
 毎年参加するという福田喜美子さん(64)は、「日本的なところが良い。食べ物も地域のものがたくさんあって、来たら必ずイチゴジュースを飲む」と満喫した様子だった。
 また同催しの規模が毎年拡大している状況を考えて、2、3年後には同市内ピーレス区に新会場を構える予定だ。
 吉田会長は「現在は日本文化を中心に打ち出しているが、会場を大きくしたらもっと各国の文化を取り入れて、世界文化祭りにしていきたい」との将来の展望を述べた。「そのためには毎年新しい展示をつくり、来場者に一日楽しく過ごしてもらい、また来たいと思われるように工夫を凝らしたい」と語った。
 今月28日まで開催される。吉田会長は「定期的に花を増やしていくので、最後の方は量も増えてとても見ごたえがあると思う。一度だけでなく何度も足を運んで欲しい」と呼びかけた。