ニッケイ新聞 2008年8月1日付け
全国拓殖農業協同組合連合会(大久保?矢代表理事会長、JATAK)は、東京都の農水省内にあるスペース「消費者の部屋」で六月三十日から五日間、展示企画『ブラジルで活躍する日系農業者』を開催した。
同企画はブラジル日本移民百周年を記念して企画された。ブラジル、日系農業の実情を伝えることで、アグリビジネス交流に繋げることが狙い。
期間中に約千三百人が訪れ、同スペースのイベントとしては、「過去最多の来場者」(農水省関係者)だったという。
ブラジルの日系農業者の歴史や活動、ブラジルの自然環境・経済環境などをパネル二十六点で紹介、十五の日系農協が出品した生産物や加工品を見本として展示した。パラグアイのイグアス農協からもマカダミアナッツや大豆「オーロラ種」などが出品された。
来場者らは、ミナス州の下坂農場出品のコーヒー、パラー州トメアスー農協のアサイージュースの試飲を楽しんだ。トカンチンス州に自生するカッピン・ドウラード(黄金の草)の装飾品、ADESC(農業婦人部連合会)の加工品などに注目が集まった。
サンジョアキン農協のワインやパウリスタ柿生産者協会の干し柿に関しても「どうしたら購入できるのか」といった質問も寄せられたという。
ブラジル側で各農協と出品に関する調整を行なった田中規子・JATAKグアタパラセンター情報部研究員は、「ブラジル農業を身近に感じてもらう機会となったと思う。日伯のアグリビジネスに繋がっていけば」と成果を喜んでいた。