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ラーモスに八角堂が完成=サンタカタリーナ=盛大に竣工式挙行=観光農村化の起爆剤に

ニッケイ新聞 2008年7月31日付け

 観光農村化の一環として〃日本村構想〃を進めてきたサンタカタリーナ州のラーモス移住地で二十六日午後四時から、観光物産館「八角堂」の竣工式が行なわれ、花見を兼ねて約五百人が集まった。八角堂は床面積二百二十四平方メートルの日本建築風の建物で、地元農産物や加工品、工芸品などを販売する。日本政府の草の根無償資金約千万円により建設。本体以外に門、管理人住宅なども完成した。
 早朝零下一度まで冷えこんだが日中は温かくなり、雪割桜数百本が満開となった当日は、絶好の花見日和となった。
 ラーモス日伯文化協会の尾中弘孝会長は竣工式のあいさつの中で、無償資金を提供した日本政府への礼をのべ、さらに八角堂の図面を引き、昨年半年余り自費で渡伯して工事の陣頭指揮をとった日本在住の有志・斎藤健さんにも感謝を捧げ、「これを観光の起爆剤として活用していきたい」との抱負をのべた。
 在ポルトアレグレ出張駐在官事務所の三浦春吉領事は「観光振興と地域発展に、効果的に十分に活用して欲しい」とのべ、八角堂が和太鼓教室、折り紙講座などに使われることへの期待を語った。
 サンタカタリーナ日系連合協会から和太鼓一セット(笛、鐘含む)が寄贈される予定で、それを使って日系人だけでなくブラジル人にも普及していく予定。
 また、尾中会長は十二日、十九日に行われた全伯・南米剣道大会での、同地の選手の健闘を称えた。全伯男子(三段以上)では尾中栄作さんが優勝、同女子では尾中美和さんと兄妹で首位を制覇。本多泉美さんも二位。三段以上の団体でも二位に入った。
 さらに南米大会でも尾中美和さんが女子一位、男子でも栄作さんが二位に入る健闘をみせたことなど、先ごろ州政府が来年行われる世界大会に向けて、同剣道部へ一万二千レアルの助成金を決定したことに対し、今までの成果を報告した。
 当日は佐藤宗一在クリチーバ総領事夫妻、オノフレ・サント・アゴスチニ州知事代理、ニルソ・ベルランダ地域開発局州長官、ロミルド・チットン州議、モアシル・ダロル=フレイ・ロジェリオ市長、ヴァンデルレイ・アゴスチニ=クリチバーノス市長らも出席した。
 セレモニーの後、文協敷地内に咲く数百本の雪割桜を全員で愛でつつ、晩餐を楽しんだ。