ニッケイ新聞 2008年7月30日付け
北伯地方に生息するツクマンやアンジローバ、ムルムル、オウリクリ、ピニョン・マンソなどの野生果実が、バイオディーゼル用の油脂植物として注目されている。初めての搾油実験が、アマゾナス州ジュルアー川岸のカラウアリ市アマゾニア調査研究所(Inpa)で行われた。
油脂分は、自然の状態でもにじみ出る。アマゾナス州では大豆油に代わる発電用燃料として、使われそうだ。同州には四千六百カ所の村落があるが、発電しているのは三十二カ所だけ。
これら果実の搾油工場は、小規模だがほぼ完成し、今年中には操業を開始する。ツクマンは、自然の状態で搾油される。種子にも四〇%の脂肪分があり大豆の二〇%よりも有利であるが、現在は捨てられている。