ニッケイ新聞 2008年7月25日付け
「父は二十九歳で州議になった。自分は出遅れているが、これから挽回する」。故・小林パウロ連邦下議の息子、ビットル氏(33、三世)=PSDB=が十月のサンパウロ市議会議員選挙の出馬表明に来社した。
父の遺志を継いでインスチツート・パウロ小林を立ち上げ、サンパウロ市各地の日系団体と連携しながら社会福祉事業を展開してきた。創立以来三年で、のべ二百団体、三万人を支援してきた計算になるという。
例えば、サウーデ文協、希望の家、カンピーナス文協、ブラジル日本文化福祉協会、シダーデ・アデマールなどに、高齢者や低所得者向け向けパソコン教室を開設してきた。文協だけで月に一千人が利用し、その多くが日系高齢者だという。「今年暮れまでに全部で九教室になる」という。
「私は日系団体への支援を最優先する」とし、今までもサクラ醤油社と提携して、各地の文協で料理教室を二十以上も開催してきた実績を挙げた。「日系団体に若い人を呼び込むため、もっとどんな事業をやりたいか言って欲しい」。
青年会議所会頭、文協役員なども経験。「日系コムニダーデから議員を出すのはもうダメという意見をあちこちで聞くが、自分はそうは思わない。もう一回、コムニダーデの力を信じて試したい」と力強く語った。