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県連=日本祭、今年も盛大に=移民百周年を記念して=3日間で20万人が来場=市長、元州知事も

ニッケイ新聞 2008年7月22日付け

 ブラジル日本都道府県人会連合会主催の「第十一回フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭、加藤恵久実行委員長)」が十八、十九、二十日の三日間、イミグランテス展示場で行われた。期間中は快晴に恵まれ、三日間で約二十万人(主催者発表)が来場。大盛況のうちに幕を降ろした。開催期間中は、四十四の県人会が自慢の郷土食を披露し、来場者たちを楽しませた。会場パビリオン内では企業、日系団体の展示に多くの人が足を止め、屋外の舞台では次々と紹介される各種の日本文化芸能を珍しそうに見つめる人の姿が多く見られた。
 十九日正午から行われた開会式には、各県人会の会長、各スポンサーなど多くの人が訪れた。
 加藤実行委員長はあいさつで「今年の日本祭は十一回目を迎え、日本移民百周年を記念して行われている。各県人会のボランティアをはじめ、各スポンサーのおかげで、盛大に行えたことを嬉しく思う」と感謝の気持ちを表した。
 与儀昭雄県連会長は関係者への謝意とともに、「日本祭は文化紹介として重要な部分を担っている。日曜日まで楽しい日本祭にしましょう」と呼びかけた。
 開会式にはジルベルト・カサビサンパウロ市長も出席。「日本祭は、サンパウロ市にとって重要なイベント」と位置付け、同イベントが市に対して多大な貢献をしていることに喜びを表した。
 開会式の最後には、来賓一同で鏡割りを行い、祭りの成功を祈った。
 開会式直後には、「二十一世紀の日伯地域リーダー交流事業」で来伯中のメンバー二十人が、舞台上で紹介された。
 二日間を通して、舞台上では、太鼓演奏や阿波踊り、神楽、シャンシャン傘踊り、三味線演奏など日本文化を披露。
 中でも、来伯中のGANGA ZUMBAの宮沢和史さんが「島唄」、新曲「足跡のない道」を披露し、会場からは割れんばかりの声援が送られた。また、同じく来伯中の歌の親善大使吉武まつ子さんが「千の風になって」などを熱唱し、舞台を盛上げていた。
 また、ブラジルにある聖美会と和歌山県の琴美会が一緒になって、大正琴の演奏を行っていた。
 展示会場では、有名漫画の「トゥルマ・デ・モニカ」に出場しているマスコット人形と一緒になって記念撮影を行う来場者の姿も目立った。漫画や書道の講座には終日多くの人が詰め掛けた。
 パビリオンに出展していた、パラグアイ都道府県人会連合会と神奈川文化擁護協会にも、多くの人が足を運んでいた。この他、文協内にある移民資料館の巡回写真展、JICAの写真展示、在サンパウロ総領事館のからくり人形にも、多くの人が見入っていた。
 最終日の夕方にはジェラルド・アルキミン元サンパウロ州知事も来場し、食ブース、展示場を回った。
 リオから初めて訪れた鹿田明義リオ百周年記念委員会委員長は、「日本祭を見て、さすがサンパウロと感じた」と素直に感想を話し、「若い人たちが協力しているのを見て、日系社会はまだまだ続いていくことを実感した」と嬉しそうな表情で語った。