ブラジル日本移民百周年協会(上原幸啓理事長)の主催事業の一つ「ブラジル移民貴重資料デジタル化プロジェクト」で、日系社会の出版物をデジタル化した「ブラジル移民文庫」のCDとDVDが完成した。
移民文庫プロジェクトマネージャーの醍醐麻沙夫氏と松尾治執行委員長が、四日午後、完成披露記者会見を同協会内で行った。
完成したCD・DVDには、佐藤常蔵氏の「ブラジルの移民史」、永田稠氏の「南米写真帳」など貴重な書籍約百十冊がデジタル化され収録されており、これにより入手困難な本をパソコン上で読むことができるようになった。
DVD七百枚、CD四百枚をJICA(国際協力機構)の協力により作成。同協会内で、それぞれ一枚十レアルで販売している。
DVDはWINDOWS日本語版が入っているパソコンのみで使用可能。CDは日本語が読み書きできるパソコンで見ることができる。
醍醐氏は「旧字体を機械で読んで、文字を起したために、一ページ辺り十文字ぐらいの誤字が出る。それを直したので、誤字脱字には目を瞑ってほしい」と話す。
また、「主要団体に無料配布するが、希望者には所有している人がどんどんコピーして配布してほしい」と希望を述べ、私的利用や研究目的に対する著作権がないことを強調した。
最後に「先人の残したものを次世代に残すためには、貴重な仕事。日本を含めた研究者にとって非常に役にたつもの」と説明。また、「ポルトガル語で重要な書籍や第二段、第三段と出していきたいが、私一人では難しい。少しでも多くの人に協力してほしい」と呼びかけた。
購入等の問い合わせは同協会(11・3209・3875)まで。
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