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広島県人会=県人移住100年祝う=笠戸丸移民の家族ら出席=母県から70人が慶祝に

ニッケイ新聞 2008年7月9日付け

 県人移住の歴史に思いはせ、次の百年に――。ブラジル広島県人会(大西博巳会長)は、県人移住百周年式典を先月二十二日午前、同県人会文化センターで開いた。笠戸丸でブラジルに移住した広島県人は九家族四十二人。母県からは藤田雄三知事を始めとした約七十人の慶祝訪問団が出席、笠戸丸移民の家族ら県人会関係者ら約五百人が一世紀の節目を祝った。
 歓迎のあいさつで大西会長は、母県からの慶祝団と共に祝えることに感謝しながら、「日本の伝統文化を将来に継承することが我々の義務」と県人会の役割を確認、〇三年に母県の協力で落成した文化センターの活用状況などを報告した。
 藤田知事は、五年ぶりの来伯を喜び、「広島はいつまでも皆様のふるさと。是非ともご訪問頂きたい」と県人会と県の繋がりを強調した。林正夫県会議長も続けてあいさつした。
 三十九人の高齢者、六人の高齢者に知事表彰が行なわれ、佐々木清蔵・安芸高田町長や蔵田義雄・東広島市長らから、表彰と記念品がそれぞれ手渡された。
 笠戸丸移民の家族に対しても記念品が贈呈され、児玉ラウルさんがポルトガル語で感謝の言葉を述べた。
 九六年に県費留学生として一年間母県で学んだ、力石健次さんが留学生・研修生を代表し、あいさつした。
 祝賀会では、広島日伯協会の筒井数三会長が「ブラジル万歳、県人会万歳!」と乾杯の音頭を取り、会場を埋めた来場者らは、歓談を楽しんだ。
 笠戸丸移民、西村房吉・ワイさんの五女にあたる春美さんは、「父母が一緒にブラジルに渡った同船者の家族と今日、同席できるのは感慨深い。広島からみんな祝いに来てくれて素晴らしい」と笑顔を見せていた。