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出稼ぎが高度化へ=国外へ産業のエリート流出

ニッケイ新聞 2008年7月3日付け

 よりよい収入と高い社会的地位を国外に求めるブラジル人が多い。行き先は主に米国とポルトガル、スペイン、英国であるが、ブラジルにとっては頭脳流出だ。
 ピラミッドの頂点は、二十五歳から三十歳のITソフトウエアの技術者や経営管理の専門家たちである。ピラミッドの底辺は、左官や鉛管工、配線工など。
 ブラジルでは、頭脳流出を国家の損失として深刻に捉えていない。しかし、アルゼンチンは、有用な人材の六六%が国外にチャンスを求めるので人材が払底している。ブラジルでは、高度に訓練された人材が次々と国外の職業前線へ送り出されている。
 ブラジルは、世界でも有数の人材輸出国である。これからは出稼ぎだけでなく、産業界のエリートとして有為な人材が世界へ巣立ち、各国の企業をけん引して行く。