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新診療所を開く、友好病院=味の素I・Aが資金協力

ニッケイ新聞 2008年6月27日付け

 サンパウロ日伯援護協会経営の日伯友好病院(別府オズワルド院長)は去る十八日午前、近隣の貧困家庭の児童らを対象にした新診察所と、福祉部事務所の開所式を行なった。
 式は病院落成ちょうど二十周年にあたる移民の日、病院近接地にある同診療所で開かれ、援協役員や病院関係者、地域住民、資金協力した味の素インテルアメリカーナの関係者らが出席した。
 冒頭あいさつした保護者代表のブラジル人女性は「私の子ども二人は小さいときから友好病院にお世話になっている。地域のために活動する病院に多くの住民が感謝している」と謝辞を述べた。
 病院経営担当の菊地義治援協第一副会長は、同診療所の意義などを説明したうえで、診療所内の歯科診療機器の設置費用などを支援した味の素インテルアメリカーナの関係者に対し、重ねて感謝の意を伝えた。
 同社の新谷道治社長は、友好病院への資金援助について「コロニアの医療界を牽引している友好病院の福祉事業に以前から貢献したいと考えていた」と話し、新診療所の有効活用を望んだ。
 新診療所内には、同社から資金援助を受けて最新の歯科診療機器を導入。歯科診療の診察室内装費なども含めて、同社が四万レアルを協力した。
 友好病院近隣には四つの大きなファベーラがあり、同病院では十年以上にわたり、貧困家庭の子どもたちに無料診察などを続けている。福祉部に登録された子ども達の一般診察・歯科治療費はすべて無料で、好評だ。
 これまであった福祉部事務所と無料診療所が手狭になり、以前から移転が検討されていた。
 味の素インテルアメリカーナからは、新谷社長ほか福沢明常務、マネージメントマネージャーのウンベルト・サガワさんらが出席した。