ホーム | 日系社会ニュース | ピラール=母の日・父の日発表会=だしもの、会食を楽しむ

ピラール=母の日・父の日発表会=だしもの、会食を楽しむ

ニッケイ新聞 2008年5月31日付け

 【ピラール・ド・スール】当地文協会館で、五月九日午後六時半から、日本語学校(豊田一夫校長)主催による母の日・父の日発表会が行われた。
 日本語学校の行事の中で最も準備が必要であり、また最も盛大でもあるので、毎年父母だけでなく生徒たちも楽しみにしている。会館には生徒・父母・家族を始め、卒業生や文協会員など百八十人近くもの人が訪れ、文協の中における日本語学校の存在の高さがうかがえた。
 会長や学務理事のあいさつのあと、生徒たちによる発表会のプログラムを開始。今年は八つの出し物を用意。始めは児童全員による合奏「木星(ジュピター)」。笛やけんばんハーモニカを始め、木琴や鉄琴、タンバリンやすずなどもあり、その光景はまさに日本の小学校を思わせるものであった。
 練習期間が短いにもかかわらず、奏でた音色が見事に一つの曲を創りあげた。その迫力ある演奏を聞き入った父母たちからは大きな拍手が上がった。
 プログラムには他に劇、お遊戯、踊りなどバラエティに富んだ内容であったが、どれも日本語学校の生徒らしくしあがっていた。
 最後は昨年のNHK紅白歌合戦でも歌われた「スタートライン」の合唱があった。
 その後、毎年子供が作った手製のプレゼントがお母さんたちに贈られており、今年は折り紙で作った紙アルバムが手渡され、お母さんたちは感激し、子供と抱き合ったりしていた。
 発表終了後、母の会会長(城島マルシアさん)が「毎年、この日が来るのをとても楽しみにしています」とお礼の言葉を述べ、父兄会長(河津しょうじ)と共にお祝いのケーキカットを行い発表会は終了。
 またこの日は、鹿児島県研修生として四月終りに着任したばかりの宇住庵真弓先生の歓迎会も兼ねていた。
 夕食は、毎年生徒と教師たちにより調理された料理を用意。今年はビーフシチュー。多くの人が食べるのが初めてということで、教師に質問をする人の姿も見られたが、食べてみるとおいしく、生徒や父兄たちの熱気とともに寒い夜を温かく包んだ。