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州政府が移民列車を再現=収容所へ『友情の灯』運ぶ

ニッケイ新聞 2008年5月31日付け

 サンパウロ州スポーツ・レジャー観光局のクラウリ・アルベス・ダ・シルバ局長は二十日に行われた日系旅行社との会合で、移民をのせてサントスからブラスの移民収容所まで走っていた汽車を特別に動かして、日本から運ばれてきた「友情の灯」を運ぶ計画を発表した。
 シルバ局長は「百周年の機会に再び走らせるようにし、その後も観光用に走らせ続けたい」との構想を説明し、「実際にその汽車で海岸山脈をのぼってサンパウロまで来た移民と『友情の灯』をのせて走らせることは、移住の光景を再現させる象徴的な意味がある」と語った。
 六月八日の午前十時にサントスを出発して、十二時半にモッカ区の州立移民記念館(旧移民収容所)まで走らせる。車両は二両で、六十人まで乗れる。県連には実際にその汽車にのって移住した体験者十人を選ぶように依頼がきている。
 その十人には、当時風の衣装をまとってもらい、移住の様子を再現してもらう予定。同記念館では、汽車が到着する八日から第八回移民祭(Festa do Imigrante)が開始され、各移民が持ち込んだ民族食の紹介と共に、それぞれの伝統舞踊などが披露される。
 州政府側の強い意気込みが感じられるイベントとして注目を浴びそうだ。