ニッケイ新聞 2008年5月22日付け
環境団体の研究班が、三十二種類の外来種植物がブラジルの油脂植物生態系に与える悪影響で報告書を提出した。その中にはアジア西部から導入されたインド原産のサトウキビや欧州産のポプラなどを挙げた。
在来種と混植すると、成長が異常に早く生命力が強い外来種に在来種が圧倒され、在来種絶滅の危険さえあるという。これらの外来種は在来種の生態系に副作用を起し、食糧生産や油脂植物の栽培に損害をもたらすと報告した。
ブラジルでは過去において、デンデ椰子が植物生態系に異常を引き起こしたことがある。地域によっては、各種の在来種椰子が棲息したのにデンデ椰子だけになった。
他の植物を征服する心配がないと考慮されるのは、向日葵や大豆、綿、小麦、在来種のサトウキビとされている。