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多国籍連合が落札=ジラウ発電所が廉価供給

ニッケイ新聞 2008年5月21日付け

 マデイラ川に建設されるジラウ水力発電所の入札は十九日、仏ベルギー系企業連合のスエズ・エネルギーがメガワット/時間(MWh)当たり七十一レアル四〇セントの破格価格で落札と二十日付けエスタード紙が報じた。政府指定の最高九十一レアルより二一・六%安い落札となった。
 鉱動省は二〇〇九年上半期、さらにパラー州シングー川に出力一万一千MWのベーロ・モンテ発電所の入札を行う準備を始める。これはジラウの三千三百MWの四倍に匹敵する。この世界最大級の発電所も、破格価格で落札されるようロボン鉱動相が願っている。
 落札は、首尾上々であった。今度は環境省の許可も新環境相によって早々に発行されることを祈るという。この両発電所が完成すると、安い電気が豊富に中長期供給され、停電や節電の心配もなくなると安堵した。
 工事を廉価落札した理由は、建設地を九キロ移動したため。環境やボリビア側への影響を最小限に食い止めたという。軌軸の移動も岩盤の爆破量削減につながり、タービンの配置変更も経費節約になったとされる。
 建設総経費は、二百四十八億八千二百万レアル。発電所だけの建設費は、八十七億レアル。タービン数は、四十四個。これから建設する発電所の電力は、七〇%が配電企業、三〇%が自由販売と決まった。
 ジラウ発電所を落札したのは、スエズが五〇・一%、カマルゴ・コレイアが九・九%、エレトロスールとサンフランシスコ電力がそれぞれ二〇%の合弁連合であった。