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環境相にミンキ長官=リオ州環境局から閣僚入り

ニッケイ新聞 2008年5月16日付け

 環境政策で心機一転を期した政府は、十四日、リオ州環境局のカルロス・ミンキ長官(PT=労働者党)を新環境相に指名した。有力視されたヴィアナ前知事(PT)は、政策の行き違いから辞任に至った前環境相の後任には、じくじたるものがあると辞退した。
 新環境相は、十九日に大統領と面談後、就任の予定。同相はVARパウマレスの元ゲリラ、専攻はマーケティング。リオ州議を五期勤めた。未成年であった六〇年、アデマール・デ・バーロス氏の金庫を破り、二百五十万ドルを奪った。
 六九年拘束、連日連夜の拷問を受けた。西ドイツ大使誘拐と引き換えに釈放された政治犯四十人の一人。七〇年亡命。七九年、特赦により帰国。八〇年、PV(緑の党)設立に参画。八六年、PT入党。同相の政治歴は、紆余曲折した。
 一九八九年、シッコ・メンデス氏に続き、国連から環境保護で表彰された。一九九〇年にホモを集め、リオ・ブランコ大通りのオベリスクに十八米のコンドームを被せたエピソードは有名だ。
 リオ州の環境長官時代、十六カ月の間に二千六十八件の環境局許可を発行した。環境許可の検討期間も半減。環境への影響を論じる委員会は従来、結論に百二十日かかった。それを同相は、八日に短縮した。手続きのスピード化は、悪巧みをする時間を与えないため汚職防止にも役立ったようだ。