ニッケイ新聞 2008年5月15日付け
十日の伯字紙に、サンパウロ市のガソリンスタンドでアルコールが不足との記事があったが、十四日には、少なくとも六つの州とブラジリアでアルコール不足の記事。そのまま使用する加水タイプと、ガソリンに混入する無水タイプの両方が不足しているようで、在庫が十分でなかったことと、雨のために収穫が困難になり、生産量が落ちたことが原因。鉱動相は一時的なことというが、安定供給が出来ないと、天然ガスの供給停止でパニックが起きた時の二の舞になる。
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四月五日にサンパウロ市カンポリンポの児童相談所に連れて来られたヴィトリアちゃん。近所に住んでいるという婦人が、十日もの間、一人ぼっちで家に居たと連れてきたのだが、一月以上経っても誰も引き取りに来ないまま。二歳位で、本名も親の名前も言えない彼女。サンパウロ市で一日に六〇人ともいう行方不明者の一人か、親に捨てられたのか、謎に包まれた話。
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賃上げを要求していたサンパウロ市のバスの運転手たちが十三日、これまでに提示されていた七%引き上げの額に満足せず、十九日からの無期限スト実施を決めた。五百万人が足を失うことになるという。スト中に何%のバスを走らせることになるのかは不明だが、地下鉄職員も賃金値上げ交渉中。カンピーナスでも十三日にバスのストが行われた。
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イザベラちゃんの父親と継母は別々の刑務所に収監されているが、今回弁護士団が提出した釈放請求は退けられた。父親は、刑務所内の緊張が高まり、グアルーリョスの刑務所に移送された。