ニッケイ新聞 2008年5月15日付け
ブラジル日本移民百周年記念協会は十三日午後七時半から文協大講堂で、六月二十一日にアニェンビーのサンボードロモで行なわれる百周年記念式典に関する説明会を開催した。関係者約三百人が出席、主要旅行社の関係者も訪れたが、この日は芸能関係の説明が大半。当日の入場に関する説明はほとんどなく、旅行業関係者からは不満の声も聞かれた。
最初に式典委員長の重田エルゾ氏や百周年協会執行委員長の松尾治氏、総務補佐の原長門氏らがあいさつ。続いてカーニバル時にサンボードロモの交通整理を担当するクロービス・フランシスコ・ロペス・リベイロ氏が、サンボードロモ周辺に関する交通整理などについて説明した。
コンセントラソンまでの誘導は生長の家が、ゲートからの入場まではBSGI(ブラジル創価学会)がそれぞれ担当。また、クラッシャーなどで入場規制することを話した。
十四日には、百周年協会および、軍警などを交えて、警備上の話を行い、具体的な発表を行う予定にしている。サンボードロモの近くにある空軍の基地などを駐車場に使用する話も行われた。
入場券に関しては、一度退場すると再入場不可。百周年協会や文協などの関係団体に無料配布される予定になっている。
担当者は「とても大きな計画になっていて、サンバの時よりも交通の問題などが難しくなっている」と状況を説明。
続いて、芸能担当の蛯原忠男氏から、当初予定されていた十七、十八日のサンボードロモでの練習が、二十二日~二十五日に変更されたことを報告。
その場で、出場団体の出場日時を決めた。今回は第一部、第二部に参加予定の団体が練習を行い、入退場方法、並び方などの練習を行う。六月八日、二十日の二日間で、最終的な通しの練習を行う予定にしている。
第三部は日本移民の歴史を振り返るような形になっていて、音響や照明を使って華やかに彩る計画になっている。第三部にはサンバチームのヴィラ・マリアも参加を予定している。
松尾執行委員長に参加を促されて初めて同会議に参加した加藤恵久県連副会長は、「責任者が遅れてきたので、話にならない。あと一ヵ月しかないのにもうちょっとちゃんとしないとよくならないのでは」と厳しい表情で話した。
同会議に参加していた旅行業界の関係者は「急に呼び出されて行ったが、出場者に対しての話だけで私たちに対して一切何もなかった。通達もなしでどうするのか」と首を傾げる。その他、「我々にとっては全く意味のない話だった」と呆れて途中退場する人の姿もあった。
出場予定者からは「全く細かい話が決まっていないのでどうなるか分からない状況」、「もう二年近くつきあってきて、今回の会議はまだましなほう」と諦め半分の声も聞かれた。