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高まる伯メディアの〝日系度〟=百周年=新聞、TV、ネットで=広告費は1650万レ!

ニッケイ新聞 2008年4月23日付け

 ブラジル日本移民百周年に関連し、現在、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞、インターネット上で日本移民、日系社会が頻繁に取り上げられている。ブラジル日本移民百周年協会が委託したリサーチ会社の調査結果によれば、雑誌や新聞、インターネットなどに掲載された記事を広告費に換算すると、今年二月までの二カ月で約千六百五十万レアル。テレビでも連日、関連の報道を行なっている番組もあり、宣伝効果は計り知れないものとなっている。六月のピークに向け、ブラジルメディアにおける〃日系露出度〃が、過去最大になることは確実だ。
 フォーリャやエスタードなど全国紙から地方の新聞など、数十紙を始め、雑誌、インターネットに掲載された関連記事を広告として換算すると、四百四十万八千レアル(一月)、千二百十三万レアル(二月)に上り、二カ月分だけで一千六百五十万となる。
 レッジTV、グローボ、BANDなどがほぼ連日、三月だけで合計三時間二十分をラジオで放送。
 テレビでは、主要キー局が関連番組を放映。グローボ局の朝の情報番組「ボンジア・サンパウロ」が毎朝約五分を割いており、クルツーラ、BAND、REDETV、SBTなども随時、関連ニュースを取り上げ、特集を放映している。
 日本文化週間のコーディネーターを務める高橋ジョー氏によれば、グローボ局の「SPTV」は、四月から六月までに七十件の日系関連のニュースを取り上げ、同局の全国放送で高視聴率を誇る「Jornal Nacional」では、移民史、日本の芸術に関する番組を同週間中(六月十三日から二十二日)の十日間、毎日四分間放送するという。
 ラテンアメリカ最大の出版社であるアブリル社も、昨年末から、主要十四誌で日本及び移民を特集しており、百周年に関する広告なども無償で提供するなど全面的に協力している。
 メディアの百周年に関する一連の報道は一年をかけ行なわれ、日本や日本移民、日系社会について、ブラジル全土に広く知られることになると見られる。
 ブラジル日本移民史料館の前館長でブラジルメディアに詳しい大井セリアさんは、「一つの民族がここまで取り上げられたことは、かつてない」とし、その理由を「日系人の存在感に加え、今の日本ブームの影響もあるのでは」と分析している。