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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年4月18日付け

 日本移民百周年をテーマに、様々なメディアが取材、すでに紙面に掲載されたものも多い。
 特派員のいる全国紙などは別にして、ほとんどの取材期間は大体一、二週間。「もっと時間があれば…」との悔しさの混じったボヤキも何度か聞いた。
 現場を踏み、資料では分からない百年の重さを感じるのは当然だし、それが記者の良心だろう。
 反対もある。時間がないのは分かるのだが、「耳が遠い年寄りは大変だから、取材するのを避けている」と平然と話す記者に眉を顰めた。
 読者も取材対象者も高齢者が多い邦字紙では当然のことで、そんな感覚すらないからだ。
 かつて、百歳の女性に取材、三時間話した時点で、まだ本人が二十歳になっておらず、気が遠くなったことはあるが。
 ともあれ、この百年が良い形で伝わることを祈るばかりだ。  (剛)