ニッケイ新聞 2008年4月16日付け
四年近くブラジル所長との兼任が続いていた国際協力機構(JICA)のサンパウロ支所長に千坂平通氏(57、兵庫県出身)が就任、十一日午後、小林正博ブラジル事務所長とともにあいさつのため来社した。
昨年十月に帰国した野末雅彦聖支所次長が体調不良で退任後、同支所では約五カ月間、現地職員のみの状態が続いていた。
小林所長は、〇四年六月から不在だった支所長の就任を「百周年を直前に、いいメッセージとなれば」とコメントした。
千坂氏は、七四年に海外移住事業団に入り、八〇年から八二年にかけ、ボリビアのオキナワ移住地、南麻州のバルゼア・アレグレ移住地の事業所、九八年から〇〇年まではメキシコに赴任。来伯前は、JICA筑波の次長を務めた。
「助成額などがこれから上がることはない。(日系社会の)自助努力が必要では」と話したうえで「継続的な支援が必要なものに関しては、検討していきたい。日系社会側からも、提案してほしい」と語った。
吉田憲ブラジル事務所次長、後藤菜穂同事務所総務班長が聖支所の同職を引き続き兼任する。