ニッケイ新聞 2008年4月15日付け
ロライマ州先住民保護区からの米作者強制立ち退きに陸軍が出動したことで最高裁は九日、強制執行を中止させた。先住者は最高裁措置を不満として、ひんぱんに抗議集会を開いている。最高裁は六十日の期限で最終判断を下すらしいが、先住民保護区の縮小も選択肢にあるようだ。
連邦警察や陸軍の到来を阻止するために破壊した橋梁や国道損壊が、いまは米作者にとって頭痛の種だ。近く始まる収穫米出荷の障害となるので、急いで修築せねばならず、先住民の妨害を恐れている。
先住民の各種族は、米作者リーダーの農場周辺に集結して、次のサインを待っている。米の出荷が始まったら、トラックを襲うものと思われる。
最高裁で十六日に始まる先住民保護区の審理には、先住民代表が出席し、解決案を述べることになっている。ロライマ州のアンシエッタ知事は、現行の先住民保護区が治安政策上、真空地帯になっているという。麻薬業者やその他、犯罪人の自由天地となっているので先住民保護政策の見直しを求めていた。