ニッケイ新聞 2008年4月12日付け
サンパウロ州リベイロン・プレット地方のケン(サトウキビ)栽培機械化が進み、現在就労する十九万人の季節労働者は二〇二〇年、全員失職する見込みとUNICA(さとうきび精製連盟)が発表した。その後は、精製所に就労する二万人のみになる見込みという。
セルトンジニョ市は、市民全員がケン畑に就労し、全員失職する予定である。サンパウロ州は環境対策としてケン精製所やケン供給業者と完全機械化協定を結んだ。しかし、北東伯やミナス州からやって来る季節労働者は、考慮しなかった。
農村労働者の職場環境が批判されたり、マスコミで奴隷的使役が取り上げられ季節労働者の職場が奪われた。収穫労働者を仲介する業者も、奴隷商人のように追われた。セルトンジニョの住民は、職を求めて町を後にする。環境問題が優先され、そこで暮らす住民の生活は犠牲にされたと、農村労働者組合は嘆く。