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連立は執行部決定=翻弄されるPTミナス支部

ニッケイ新聞 2008年3月26日付け

 与党PT(労働者党)は二十四日、二〇一〇年の大統領選を視野に入れ地方選が決選投票にもつれこんだ場合、野党との連立是非の決定を党執行部へ一任するよう求めた。これは、テレビ政権放送の割り当て時間に関係するからだ。
 特にミナス・ジェライス州は、複雑な政界地図になっている。州支部の判断に任せると、大統領選ではPTを割ることになる。党執行部は、州支部の背後にある動きを見守っている。いうことと腹の中は大きく異なると、ネーヴェス知事(PSDB=民主社会党)をけん制した。
 PT執行部は、派閥の領袖二十一人からなる。大票田都市や各州の首都の連立は、党執行部が最終決定を下す。人口二十万人以下の都市は、連立の是非を州支部の判断に任せる。原則としてルーラ政権を発足させた連立党を候補として迎え、それ以外は例外と事務局が声明を発表した。
 ミナス州のネーヴェス知事は、腹心多数を内通者として各所に送り込んだ。同知事をルーラ大統領の意を汲む者として信用してよいのか、PT内でも波紋を呼んでいる。知名度といい政治力といいこれに優る人材は、政界に稀有な存在として見られている。
 今年の地方選は、大統領選の土台になる。地方選で貯めた起爆力が、大統領選を動かす。PT執行部はPSDBとの連立に抵抗を感じるものの、百七十七人のPT市長が二〇〇四年、同連立で当選した。そのうち五十一人は今回も、早々と同じ連立を組んだ。