ニッケイ新聞 2008年3月25日付け
マッサージを通して体の自然治癒力を高める「触圧療法」を創案し、世界各国で講演、治療活動を行っている福原三郎さん(85、北海道)の特別講演会が三十日午後二時から、サンパウロ市の北海道交流センター(Rua Joaquim Tavora,605)で開かれる。入場無料。講演では治療を施しながら、頭痛やひざの痛みなどの療法をわかりやすく紹介する。
九一年以来、今回でちょうど十回目の来伯。移民百周年での来伯を喜ぶ。八十五歳とは思えない健脚ぶりだ。四月二日まで滞在し、その間パラグアイ・アスンシオンでの講演も予定している(日程は未定)。
その名前から指圧のような療法が想像される触圧療法。福原さんによれば、「指圧ほど強く押すのではなく」、患部を繰り返し柔らかくマッサージすることで痛みをやわらげていくという。
これまで南米各国をはじめ、アジアなど世界各地で約三万人を治療してきた。五十肩や坐骨神経痛、めまい、膀胱炎などの治療にもあたったことがある。
福原さんは北海道余市町出身。十七歳から講道館で柔道を修行し、地元で道場や警察署の柔道師範などもつとめた。全国柔道高段者大会には八九年まで二十八回出場、最優秀選手に五度選ばれている。現在、講道館柔道八段。
整体の世界に入ったのは五十七歳の時。柔道整復師、鍼灸治療師などの活動を経て、九一年に「触圧療法」を創案。九八年に特許庁により商標登録された。
三十日の講演では、腐らない食品一袋を持参するよう呼びかけている。憩い園に後日、寄贈される。