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「南かなこの歌」=カラオケ大会=大橋早百合さん勝つ=5月来伯公演で同じ舞台に=「持ち歌」14曲から選び歌う

ニッケイ新聞 2008年3月20日付け

 サンパウロの北海道交流センターで十六日、ABRAC(ブラジル日本歌謡協会)主催の「南かなこの歌」カラオケ・コンクールが開催され、大橋早百合さんが優勝した。これは、日本では良く知られている、ロンドリーナ生まれの三世歌手、南かなこさんの歌をブラジルでも知ってもらおう、と同歌手の十四曲のいずれかを歌うコンクールだった。
 約百六十人の歌い手が「望郷北岬」「人恋岬」「風枕」「居酒屋サンバ」を始め十四曲を熱唱し、各カテゴリーの優勝者の間でグランプリが競われた。その結果、「風枕」を歌った大橋早百合さんが見事優勝した。
 チャンピオンの大橋さんは、来る五月二十一日、サンパウロの文協講堂で公演する南かなこさんの「南かなこの歌謡ショー」で一緒に歌うことが出来る。南かなこさんの歌は、切々たる女心を歌う歌や元気のいい「ワッショイ」のメロデーが多く、やはり女性が歌った方が似合う。
 大勢の女性に混じって奮闘した男性もいたが、グランプリ受賞を決める歌唱に残った最後の四人は全員女性だった。会場は一日中ほぼ満員で大盛況だった。
 「南かなこの歌」カラオケ・コンクールは三月二十三日にはロンドリーナで、三月三十日にはサンベルナルド・ド・カンポでも行われる。
 なお、ブラジル日本移民百周年記念の「南かなこ歌謡ショー」は、五月二十一日から二十四日までサンパウロ、サンベルナルド・ド・カンポ、ロンドリーナ、カンポ・グランデで行われる。
 すでに、去る二月五日のNHK歌謡コンサートにも出演、そのステージで、ブラジルへの日本人移民が百周年を刻んだことを聴衆、観衆に高らかに、誇らしげに明らかにした。そして、五月には、ブラジルで里帰り公演する、と嬉しそうに告げた。
 和服が、日本生まれの日本人のようにすっかり身についている女性だが、コラソンのほうは「ブラジレイラ」だということが、言葉の端々からよくわかる。芸名の由来は、「南(ブラジル)から日本に来て、夢がかなうように」からつけられたといわれる。(金子国栄さん通信)