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東西南北

ニッケイ新聞 2008年3月15日付け

 米国に本部のある非政府組織ハビタットは、グローバル・ヴィレッジと呼ばれるプロジェクトを持ち、世界九三カ国で活動中。ブラジルでは現在、サンパウロ州グァルジャ市で、河川整備のため立ち退きが必要となる人たちのための住宅三二戸を建設しているが、ここで働く人たちは米国、カナダ、日本やシンガポールといった国外からのボランティアが中心。定年退職後の教師夫妻(62)も、十~十四日は建設現場で働き、十五、六日に自由行動という日程で来伯。住宅完成は九月というが、ボランティアたちは、地域の人たちとの出会いも楽しんでいるという。
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 サンパウロ州ビラック市の市長も務めたマルチネリ氏は九十三歳でアルツハイマーも抱えているが、介護をしていた四十四歳と二十五歳の女性が同氏を虐待していたことがわかり、逮捕された。体のあざや隣人からの通告などをきっかけに、隠しカメラを設置して判明したものだが、先月二十八日~七日の間で、暴行されなかったのは六日だけ。映像を見てショックを受けた息子たちは八日以降の分を見る勇気さえ失い、即座に訴えたという。
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 リオ州で、母親がデング熱に罹って胎児に感染し、生まれた子供が生後五日で発熱や発疹というケースが二件報告された。衛生局によれば、こういう事例は初めてだという。全国的にはデング熱患者は減少中だが、リオ州では、増加傾向。また、パラナ州では、四二年ぶりに二人の黄熱病患者の報告があり、一人が死亡した。
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 十二日にサンパウロ市西部で九歳の女児がバイクにはねられ、住民が車に放火など大掛かりな抗議行動。市では、新しいロンバーダ設置など、付近の車の流れの改善を約束した。