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隠れたベストセラー=マンガ日本史第3版刊行=サウーデ文協=市議会で発刊セレモニー=百周年記念で移民史も

ニッケイ新聞 2008年3月14日付け

 サウーデ文化体育協会(桂川富夫会長)が独自の百周年記念事業として進めていたマンガによる日本移民史(ポ語)『Banzai-Historia da Imigracao Japonesa』とマンガ日本史(ポ語)『Historia do Japao em Manga』第三版が刊行されるにあたり、十九日午後七時からサンパウロ市議会貴賓室で発刊記念セレモニーを行なう。
 マンガ日本史の初版は日伯修好百周年を記念して九五年に刊行され、第二版は〇一年に出された。今回は十三年間分の動きを加筆訂正し、表紙も入れ替えて第三版として出版する。合計するとコロニア出版物としては異例の六千五百部にもなり、隠れたベストセラーといえそうだ。百六十頁で価格は二十レアル。
 マンガ日本移民史は〇三年から準備を始めた。八日の定期総会で再選され、もう二年間続投することに決まったばかりの桂川会長は「何が大変って事実確認するのに時間がかかった。ある人に聞くとああいい、別の関係者に聞くと別のことを言い、他の人は異なる見方をする」と笑う。
 二宮正人氏が監修した他、サンパウロ州教育局の有識者にも内容をチェックしてもらった。初期移民の苦労話や結婚観など、桂川会長は「日本移民は差別主義者だと言われないように気を遣いました」という。勝ち負け事件のエピソードも盛り込まれている。百七十六頁で三十レアル、五千部を一気に刊行する。
 「できるだけ多くのみなさんの参加をお待ちしています」と来社した同協会の鈴木ジョルジ清文化理事は呼びかけた。記念パーティ会場でも販売されるが、移民史料館や日系書店、サライバ書店などでも売るべく交渉をしている。会場住所=Salao Nobre de Camara Municipal de Sao Paulo