ニッケイ新聞 2008年3月14日付け
百周年協会本体とその免税団体が集める目算がたった四億円は、けっして小さな額ではないが、過去最高でもない。移民八十周年で日伯友好病院を作ったときは、計十五億円(うち八億円が日本から)を集めたというから、「百年祭にしては少ない」との声もムリはないが…。今回特徴的なのは、なんといっても日本政府からの大型支援がない点だ。JICAが昨年末に発表した五百万円も絶無よりはいいが〃焼け石に水〃だ。多くの移民は「少なくとも百年祭まではまとまった支援をしてくれるはず」と期待していたが、見事に裏切られつつあるようだ。
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全面リフォームを行なって、商議所内の事務局内が明るくなり、高級感溢れる感じになった。商議所で働いている人たちも大喜びの様子。一番綺麗になったところは、との質問に対しては「服が汚れなくなったり、机で引っ掛けなくなったりして嬉しい」といった感想のほか、「トイレが綺麗になった」との声も。働く人にとっては、常に使用するところが一番気になる?
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百周年協会での記者会見、開始までにさんざん待たされている間、プロジェクトに関する壁掛けの日本語を読んでいると、二つの間違いを発見。「日本移民百〃週〃年」。まあこれはありがちだが、見逃せないのが、大竹富江さんのデザインでグアルーリョス空港に建設予定のモニュメントの紹介、「高名な芸術家大竹とみ先生―」とあった。最後の笠戸丸移民、中川トミさんと混じったか。日本語の問題というよりも、あまりに失礼な話だ。