ニッケイ新聞 2008年3月14日付け
MuBEで開催中の「伯日系アート100年展」、門外漢を承知で正直な感想を言わせてもらえれば、〃やっつけ感〃溢れる展覧会だ。
関係者は、「五十人に二作品を出品してもらった」と百周年を強調したが、リストを数えると六十人。某出品者は、「三点出したんだけど…」。何がなにやら、である。
横の作品を縦に展示、四点一組で一作品のものが二点だけだったり。数日前に自分が出品者だと知らされたアーティストもいたようだ。
日系アートの歴史を年代別にしたと聞いたが、展示では何も系統立てておらず、「歩み」的な説明は何もない。雑然とした配置に芸術的センスは微塵も感じなかった。
何故か同日、伯文化センターで「伯の藤田嗣治、上永井正と若き森ジョージ展」も開幕…。
リオ、首都では、日系アートをよりよく知る形で、と願いたい。(剛)