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県連問題=「執行部は努力すべき」=中沢氏会見で持論展開=「シャッパ人数足りない」

ニッケイ新聞 2008年3月13日付け

 【既報関連】第八回県連日本祭に絡む外部業者からの二十一万レアル追加請求訴訟問題に関して、十二日午前、中沢宏一宮城県人会長が同会館で会見し、「裁判にすべきでない」などと持論を繰り返した。松尾治県連会長との公開討論会開催に見切りをつけ、この会見を行った。
 中沢会長が県連会長職にあった第八回日本祭(〇五年)で外部業者だったEXPOSTAR社が、新執行部になった後に追加請求し裁判問題になった。「裁判になったのは現執行部になってから。過去のことも含めて全部を現執行部が解決すべき。日系主要団体でもある県連なら、裁判までいかずに解決できたはず。もっと努力すべきだ」との論理を展開した。
 追加請求があることを代表者会議で公にしなかったことについて、「既に最初の請求分を払っていたし、(追加分は)県連執行部が誰もサインしていない。その時はまだ交渉中であり、払わないですむと思った」と説明し、「執行部でない人がサインしたのだから、県連が払うべきではない」との考えを再三強調した。
 また、同社の社長とは知合のため二度ほど話をしたことを明かし、「中沢となら話をすると言ってくれている」と現状を説明。「現執行部からも呼ばれないから二年間は何も出来なかった。もし、高橋一水さん(高知県人会長)が会長になっていたら裁判にはなっていなかった。話し合いで解決していく予定だった」として、「解決はお金を払うだけではない。仕事を一緒にするなど別の解決方法がある」と語った。
 一方、現在進行中の裁判で召喚された場合は「その時の事実を話すだけ」との返答にとどまった。
 中沢氏は松尾会長に対して三日、公開討論開催を求める要請書を送付。松尾会長は二人での話し合いを提案したが、中沢氏はこれを拒否した経緯がある。
 会見では「代表者会議の席でのことは、黙って引き下がるのは考えられない」と松尾会長を非難。公開討論にこだわった理由について「代表者会議の席では討論する場がない。じっくり話をしたかった」と述べ、「現在の代表者会議は日本祭の話ばかり。県連の将来についてなどの話があるはず」とその意義を語った。
 今月二十七日の県連執行部選挙への立候補を表明している中沢氏。「公開討論開催の時期は選挙の前であり、自己アピールの場でもある」とも位置付けた。
 シャッパの提出期限は十七日。「現段階ではシャッパができあがっていなくて、数人足らない」としながらも「(締切日の)月曜日までには」と強気の姿勢を貫いている。