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鶏の羽ばたき終る=国内需要が支える自給時代へ

ニッケイ新聞 2008年3月6日付け

 ブラジル経済は「鶏の羽ばたき」といわれた時期を終わり、自分の足で歩く時代に入ったと産業開発研究所(IEDI)が三日、発表した。ブラジルの安定した対外収支は、新時代へのパスポートといえる。
 ブラジルに予想外の外貨準備高をもたらしたのは、コモディティ需要を引き起こした中国である。中国は強気市場を演出し、ここ何年かブラジルを潤した。米経済低迷のリスクは数年前、予測できたことだ。
 ブラジルが見習うべき教師は、活力の源泉アジアである。アジアは、バラ色の世界ではない。アジアに追いつけ、追い越せ。国内市場にもインフレによる不確実性のリスクが待っている。中央銀行は遠くない将来、消費を押えるため基本金利を引き上げる。
 靴下のLupoはドル安のとき、イタリアから最新鋭機を輸入し国内需要高まりの波に乗った。Lupoのプロフィールは、ブラジル流経営を反映している。同社は二〇〇四年の雇用創出と市場開放、外資導入の流れを産業の転換期と読み、現在の国内需要による自給時代の基礎を作った。