ニッケイ新聞 2008年3月4日付け
ブラジル人の世帯当り所得が過去二年、二〇%豊かになったとMBアソシエートが発表した。世帯可処分所得は二〇〇五年、累計で九千七百五十億レアルが二〇〇七年には一兆一千六百八十億レアルとなった。
この差額は、同期間における雇用の安定と所得の回復と見られる。二〇〇八年は所得が七・九%増え、一兆二千六百億レアルに増えるらしい。これが事実ならブラジルは、世界有数の消費市場といえそうだが、実感はどうなのか。
乗用車の販売台数では世界八位、年末までに五位へ飛躍予想だ。コンピューターは、一千七十万台で世界五位。米国や中国、日本、英国に次いでブラジル。コカ・コーラの消費量は、世界三位。化粧品も世界三位という大市場。
ローンの攻勢は、所得の増加を上回り消費が伸びざるを得ない。ローンは金利を下げ、割賦期間を長期に延ばした。これは不動産や化学、アグリビジネスの求人難が払拭し、中産階級が回生したためらしい。