ニッケイ新聞 2008年3月1日付け
ルーラ大統領の「市民圏プログラム」で始まった村おこしは、地方選挙の年に行われることで選挙法に抵触すると、野党のPSDB(社会民主党)とDEM(民主党)が最高裁へ告訴の意向を明らかにした。
東北伯を遊説中の大統領は「野党は政権にあったときは無為無策であったのに、野に下ったら国民が切望している社会政策の邪魔をする」と声明を発表した。政府は村おこし第一号として今年、セアラー州のセルトン(荒野)を指定し一億九千百九十万レアルを投じると宣言した。
「今年は地方選であって、大統領選ではない。大統領には立候補できないので、選挙運動ではない。私の役目は、ブラジルを治めること。私の優先政策は、貧乏人の味方をすること。私の政権は、貧乏人に発言の機会を与えることだ」と野党に反発した。
アラカジュー市では、最高裁が市民圏プログラムを選挙法違反であるとしたことで「最高裁は裁判に集中し、政治に口を出すな」とけん制した。「選挙法抵触などバカげたことを審議したいのなら、お前さんは最高裁判事なのか政治家なのか」と恫喝した。