ニッケイ新聞 2008年3月1日付け
モルガン・スタンレイ投資銀行は二十七日、ブラジルの公開株総額が五千九十一億ドルで中国の四千八百十八億ドルを追い抜き途上国のトップへ踊り出たと発表した。調査は、公開されている株フリー・フロートで見た各国の株式市場の規模を調べたもの。
途上国で最大規模の企業は、ペトロブラス。二番目がロシアのガスプロン、三番目がブラジルのヴァーレである。またシティ・グループの調査では、ブラジルは米金融危機に対して最も抵抗力を持つ国の一つとして挙げている。
前回調査では、ブラジルは三位であった。トップに上ったのは、米金融危機によく対処したためらしい。中国は株式公開をしても、中国人と外国人で制限がある。中国人だけに公開された株式で米国企業より大規模の企業があるが、調査対象から外した。
ブラジルの将来を占うなら、世界で十番目の金融国になるという。ブラジルの不思議なことは、高金利政策を採りながら、いかなるリスクをも乗り越えていることである。