ニッケイ新聞 2008年2月29日付け
アマゾナス環境団体(Imazon)が二十七日、アマゾン熱帯雨林とされる地域の農地は、所有者として正式に手続きを行い、地権を持っている生産者は四%に過ぎないと発表した。また法定アマゾン地域全体の三分の一は、法的に無秩序の無法地帯であることを農地改革院(Incra)が明かした。
同地域の三一%は、Incraの台帳によらない仮占拠者に過ぎない。実際には誰の所有か誰が手続き中かも、分からない土地が百五十八万平方キロメートルもある。これは、ドイツとスペイン、フランス、ハンガリー、チェッコを合わせた広さである。
このうち七・六%の四十万平方キロメートルには、無断占拠者が居座っている。一〇・七%の五十六万平方キロメートルは、何を根拠としたか分からないが手続き中。三・九%の二十万六千平方キロメートルは、無効書類を提出して我が物顔然としている。
法定アマゾンは、誰の所有地か。「よく分からない」が、Imazon代表の答えだ。所有者不定が、不法伐採や農地拡張を唆す原因らしい。所有者が不定であれば、罰される根拠がないからだ。
政府は一月に不法伐採を行った生産者に、農地拡張分をIncraへ登録するよう通告した。同院は二〇〇一年以後、十万平方キロメートル以上の農地拡張を行った生産者の土地登録を行った。不法伐採した農地は耕作を認めるが、所有権は認めないという。農地改革で他州から来た流民にS分配するらしい。