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百周年記念硬貨を発行=笠戸丸と柿を絵柄に

ニッケイ新聞 2008年2月26日付け

 国家通貨審議会での承認を受け、ブラジル中央銀行は二十二日、笠戸丸を描いた二レアル記念硬貨の発行式を六月十八日にサンパウロで行うことを発表した。日本では昨年、財務省がこの三月に百周年記念硬貨を発行することを発表した。両国で記念切手に続き、記念硬貨も発行されることになった。
 笠戸丸移民の多くはファゼンダでカフェ等の農業労働に従事し、日本移民全体が農業への貢献が大きいことから、日本語名称のまま普及した「Caqui」(柿)をその代表格として選び、収穫している女性を絵柄に採用した。別の面には笠戸丸の後ろ姿になっている。
 白銅製で直径三センチ、重さは約十グラム。当初発行数は二千枚だが、一万枚程度発行する予定。
 同広報によれば、「硬貨発行は、ブラジルの国家の歴史やアイデンティティに関わるイメージを、国内や外国に普及するために行われる重要なもの」という。
 さらに、「通常の硬貨とは違って、記念硬貨コレクターのためのもの」なので、おつりなどには使われない。六月に発行式を行い、その後、全伯十カ所の中銀支店で二十レアル程度で販売されるほか、同サイト(www.bcb.gov.br)でも購入できる。
 同時に発表された記念硬貨は、「ポルトガル王室来伯二百周年」を記念した五レアル硬貨で、材質が高価なため百十レアル程度で販売されるという。