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給与対象税軽減か=連立へ税制改革原案提示

ニッケイ新聞 2008年2月23日付け

 マンテガ財務相は二十一日、企業に課した従業員給与総額の二・五%に当る教育負担金と〇・二%のIncra負担金廃止、INSS(社会保障院負担金)への経営者納付金税率を縮小するなどの税制改革原案を連立党へ提示した。
 現行法では経営者が、給与総額の二〇%を納付している。それを一五%にするらしい。INSS負担金全般の税率も見直す意向を財務相が、明らかにした。教育負担金とIncra(農地改革院)負担金の廃止は、新税IVA(付加価値税)によって代替。この二税は、免税ではなくIVAへ移転しただけ。
 新たに設置される税IVAは、Cofins(社会保険納付金)とPIS(社会統合基金)、Cide(燃料に課す新種納付金)の三税代替税といわれる。州税IVAが、ICMSに代わって販売地徴収で新たに設置されるらしい。
 INSSの経営者納付金減額分の財源は、説明がない。IPI(工業税)は、工業政策や奨励政策、経済特区政策などに利用するためIVAと別扱いにする。連邦政府の一括税収は、社会保障院納付金と輸出入税を除き、諸税や納付負担金を含め州や市へ分割徴収になる。企業の純益納付金(CSLL)は、法人税に組み込まれる。
 ISS(サービス税)もIVAとは、別扱いになる。ICMSとIVAの実施は議会承認後五年で実効となっていたが、輸出税や投資への免税も含めて今度、二〇一六年への実効延期となった。