ニッケイ新聞 2008年2月23日付け
二十日の二十三時半ごろ、アマゾン川で一一二人を乗せた船が難破、少なくとも一一人が死亡した。マナウス市から九〇キロのイタコアチアラ近くで、上流から来た燃料を積んだいかだと衝突した船は、船体に穴があいて浸水し、十メートル近く沈んだ。市警のフェリーが救出にあたったが、行方不明者は一二人ともされている。下流のアレンケールからマナウスまでを五日間で旅する途中だった。
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パラナ州都クリチバ市で道を歩いていた人が、道路の排水溝の鉄柵の間から人の指が動いているのに気付き、驚いた。消防隊が駆けつけて救出したが、中から出てきた女性は、三人組の強盗に襲われ、殺されそうになったので川に飛び込み、下水道に逃げ込んだと。七時間近く下水道の中を彷徨し、約二キロ。救出後、病院に運ばれたが、命に別状はないという。
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昨日の記事でサンパウロ市東部やABC地区などは落雷が多く、強い雨も降り易いと書いた途端に、当該地区を中心に集中豪雨による水害。二十年ここに住んでいるけど、こんなひどい水害は初めてという人々もいたが、車は流され、電車は停まり、家の中まで泥だらけ。流された車が道路わきの鉄柵を壊し、ガードレールの上に乗った状態でとまった例もあったが、モジ市などでも集中豪雨の被害が報告されている。
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十九日にサンパウロ市の地下鉄で人身事故があったが、二十一日にも二件の事故。タツアペ駅での出来ごとで、十三時十分ごろ線路に落ちた男性は自殺と見られ、即死。その後同じ駅で気分が悪くなった男性が線路に転落し、はねられたのが十九時ごろ。命の危険はないというが、強い雨も手伝い、地下鉄が混乱した一日。