ニッケイ新聞 2008年2月14日付け
NPO法人・電彩アート普及協会の山田みち子理事長がこのほど、サンパウロのみなさんへ、と宛て「パソコンで水彩画を描く楽しみを知ってください」とメッセージを寄せた。電彩アートは、「水彩」というソフトを使い、パソコンで絵を描くアートだ。手書きの感覚で操作が単純、パレットで色を混ぜたり、スポイトで色を取ったり、筆を使って絵の具箱から色を取り出して塗ることができる。何回もやり直しができ、完成作品を保存しておけば、何枚でも印刷が可能。またCDにバックアップしたり、インターネットのやりとり、年賀状の絵にすることもできる。
山田理事長によれば、ソフト「水彩」は、NTTデータの社長が、十年前、本業とは別に、趣味のために開発したもの。いま、日本の老若男女間で裏ブームになっている。一万円弱の安価なソフト。操作は簡単で、初心者でもすぐ始められる。
このパソコンの水彩画は、インターネットでも時間空間を越えて、飛び交うことができる。そのソフトを使って絵を学ぶ楽しさを広めているのが山田さんが主宰している協会である。日本全国の仲間を募って、水彩画の作品展を開いたり、普及活動をしている。
サンパウロ在住の高桑節子さんがインターネットで発見し、はまり込み、会に参加するようになって、四年。いまではプロも驚くような作品を生み出している。昨年六月、高桑さんは夫の義政さんとともに訪日、横浜で開催されていた電彩アートの仲間の作品展に参加してきた。会員たちは二人を大歓迎、二人が会場をあとにしてからも、興奮がなかなか醒めなかったという。
山田さんは、電彩アートのことを、端的につぎのように表現している。「パソコンと絵。この最新文明機器と古い歴史的な『水彩』が結びついたアート。あなたの想いを伝えられるオリジナルの、あなただけの絵」。
そして、熱く呼びかけている。「このユニークな趣味の世界が、遥か離れたサンパウロと日本を結びつけることができる。サンパウロ在住の方々がパソコンで水彩を楽しむことができたら、世界に向けて、大きく発信できる文化の原動力になるものと信じます。日本だけの文化でなく、世界中の人々に、このパソコンで水彩画を描く楽しみを知っていただけたら、どんなに多くの人々が生きる喜びを感じることができるでしょう」。
日本への問い合わせは、
NPO法人 電彩アート普及協会 理事長山田みち子
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サンパウロ在住の普及協会会員の高桑節子さんへの連絡は、電話3209・9283
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